岩手県出身の童話作家 宮沢賢治の代表作を子どもも大人も楽しめるコミカルな童話劇に仕上げました。
体験する童話劇
子どもたちが俳優と一緒に本番の舞台に出演する「体験する童話劇」です。
- 数日前:ワークショップで歌や演技の練習(約2時間)
- 当日朝:リハーサル
- 本番:舞台に出演
※出演する子どもたちは、客席の前の方で鑑賞しながら、出番がきたら舞台に上がります。
※出演する子どもは事前に募集します。
みどころ
『オツベルと象』は賢治のほかの作品と比べて文体が少し特徴的です。
「白い象だぜ、ペンキを塗ったのではないぜ。」とか、「なぜぎょっとした? よくきくねえ、何をしだすか知れないじゃないか。」とか、牛 飼いの語り口という設定だからでしょうか、なんとなく粗野で、賢治のほかの作品の優しい文体とは受ける印象が違います。しかもリズミカルで、読んでいると気持ちがワクワクしてきます。
『オツベルと象』 を舞台化するに当たっては、そんな語り口も大切にしたいという思いから、原文をそのままにいくつかの場面にオリジナルのメロディーをつけてみました。ちょっとしたオペレッタ風に仕上がっていますので、是非ご一緒にリズムをとりながらご覧ください。
ものがたり
新式の稲扱器械を六台も据えつけている大農場の経営者オツベルの 仕事場に、白象のタネリがやってきました。どういうわけで来たかっ て? それは象のことですから、たぶんぶらっと森を出て、ただなに となく来たのでしょう。オツベルは少しぎょっとしましたが、タネリ があんまりおもしろそうに仕事場を歩いているので、こんなことを言 ってみました。
「ずうっとこっちにいたらどうだい。」
するとタネリは答えました。
「居てもいいよ。」
どうでしょう、この白象は、もうオツベルの財産です。働かせるか、 サーカス団に売りとばすか。さあ、タネリの運命やいかに。
概要
準備時間:3時間半(当日朝の子ども参加リハーサル含む)
上演時間:1時間
片付時間:1時間
対象年齢:小学校1年生以上
理想の観客数:300人
構成:キャスト4名、スタッフ3名(ホールの場合はプラス1名)
体験シーン
子ども出演シーン1番目「のんのんのんのん」
子ども出演シーン2番目「フォークダンス」
子ども出演シーン3番目「筆と紙」
子ども出演シーン4番目「パオーン」
スタッフ
脚色:澤藤 桂
演出:八木澤 賢
作曲・編曲:阿部 明子